コラム 物件の囲い込み

旧態依然とした業界は多いですが、我々不動産業界も他の業界からするとそうみられている部分があるようです。

 

最近よくネットのCMで目にすることも多いソニー不動産さん、『100%売り手の味方』が売りなのだそうです。またヤフーともマンション取引にて個人間売買を可能にするサービスを始めたとのこと。何を言わんかなとも思えなくもありませんが、一部の不動産業者は焦ったかもしれません。

 

民主党政権時代に法案として可決されそうだった両手取引の禁止』、は結局不動産業界団体の反対が大きく成立しませんでした。

 

日本で一番読まれている経済誌のひとつ『週刊ダイヤモンド』の両手仲介ランキングによると、不動産業界大手の三井のリハウス(三井不動産リアルティ)、住友不動産販売、東急リバブル等の手数料率は5%を超えて両(方からの)手(数料)満額に近く、東急リバブルあたりが4%前半とかで少し『両手で決めきれない』傾向があるくらいです。

 

不動産業界には媒介依頼(主に売却)で受任した際にはレインズというネットワークに登録し他業者も含めて連携して成約に努めなければならない、といった決まりがあります。上記大手3社も依頼を受けた後に最短3日等で『登録そのもの』はするようです。

 

問題はここから。

登録されたレインズ情報をもとに他の宅建業者が問い合わせをしても『今商談中です』とか、ときには『契約予定です』などといって情報を伝達しないのです。

これが昨今問題と言われている『物件の囲い込み』というやつです。業界にいる身からすると≪またやってるよ≫とあきれますが・・・・。

 

これは他業者のネットワークを駆使して依頼物件の成約に努めなければいけないにもかかわらず、自社で物件の囲い込みをしてなんとしても一件当たりの成約単価を上げようとしているのだということ。本当に『商談中』や『契約予定』ならば良いのでしょうが、登録された日の朝9時に電話しても同じような反応をされる場合があります。それでいてチラシを見たりした一般消費者が問い合わせの電話すると『ありますよ!ご案内できます!』と元気の良い声が返ってきます(当社の顧客で何度か実証済み)。

 

今すぐ契約できないものをありますよと案内したりネット広告に掲載し続けたりするのは不動産公正取引協議会規約違反です。

 

正直、大手不動産業者以外にも売却依頼のされ方によっては、中小の不動産業者も含めて情報を出すのが遅れることはあります。上記3社のようないわゆる『大手不動産業者』に同じ業界からどうなのか?と思われているのはそれを『きれいな顔してやっている』ということ。大手業者は会社規模が大きいのでCMで素敵な芸能人さんを使ってそれはそれはいいイメージを植え付けます。そして依頼された不動産売却案件を自社の内部だけで決めようとする、もしくはしばらく寝かせておいて『売れませんから値段を下げましょうか?』とやる。物件を干しておくとも言われるようです

 

一番割を食うのは、大手不動産業者なら安心という信仰を持った顧客の方たちです。いつまでも売れない、もしくは高く売れますよ!といわれて依頼したのにとてもとてもそんな金額で売れないんですから。

国会で問題視されるぐらいですから、もう相当なものでしょう。時代に即した正しい業界へ移行することを願ってやみません。

 

 

 

 

2015年11月28日 | カテゴリー :